YIA受賞者・報告記

← YIA受賞者・報告記一覧へ戻る

2023年度 (第33回日本心血管画像動態学会) 受賞者

氏名
寺田 幸誠
所属
和歌山県立医科大学 循環器内科
発表学会名
Transcatheter Cardiovascular Therapeutics 2023 (TCT2023)
会期
2023年10月23~26日
演題名
① Clinical Outcomes of AMI Arising from Non-lipid-rich Plaque Determined by NIRS-IVUS
② NIRS-IVUS Assessment of OCT-derived Healed Coronary Plaques
発表形式
口演

学会参加報告記

2023年10月23~26日にかけてSan Franciscoにて開催されたTCT2023に現地参加をして参りましたので報告させて頂きます。コロナ禍を挟んでの4年ぶりのSan Franciscoでしたが、噂に聞いていた以上の物価の高騰に驚き続ける日々でした。日本では150円程度の果汁ジュースが700円もしてました。

TCT2023への参加者は、コロナ禍前と比較すると日本からは少ないようでしたが、海外からの参加者は多く、マスクをほぼ着用しておらずコロナ禍前と違わず日常を取り戻しているようでした。私は2つの演題発表の機会を頂きました。① 急性心筋梗塞予後層別下におけるNIRS-IVUSの役割(Terada K, et al. Clinical outcomes of acute myocardial infarction arising from non-lipid-rich plaque determined by NIRS-IVUS. Sci Rep. 2023;13:11544)では、過去に報告された大規模前向き観察研究であるLRP試験やPROSPECT2試験にて施行された冠動脈3枝のイメージングは日常臨床では困難であることが多いといった背景から、血行再建前の責任病変の脂質含有量の評価のみで予後層別化が可能だという極めてシンプルな予後層別方法を提案致しました。また、② 現在投稿中である、NIRS-IVUS assessment of OCT-derived Healed Coronary Plaquesでは、心筋梗塞症例の冠動脈造影上の中等度狭窄(残存病変)に観察されたOCT-Healed Plaque(HP)をNIRS-IVUSにより観察し、OCT-HPの生体内におけるVulnerable Plaqueとしての評価を報告致しました。世界レベルのCoronary Intervention関連では、神戸大学の大竹先生によるOPINION-ACS trial、中国Harbin大学のJia先生によるDCB-ACS trialなど非常に興味深い演題が多く、Coronary Intervention領域の再起の兆しを感じました。

TCT2023への参加にあたり、御尽力頂きました日本心血管画像動態学会へ、この場をお借りし心より感謝申し上げます。日本心血管画像動態学会に貢献できる臨床研究者になれるように精進して参ります。有難う御座いました。

  • 学会発表(NIRS-IVUS assessment of OCT-derived Healed Coronary Plaques)
  • Stanford universityの先生方と
  • 世界の赤阪先生と Fog Harbor Fish House @ Fishermans Wharf