YIA受賞者・報告記
2023年度 (第33回日本心血管画像動態学会) 受賞者
- 氏名
- 佐藤 英幸
- 所属機関名
- 順天堂大学医学部附属順天堂医院放射線部
順天堂大学医学部附属順天堂医院循環器内科学講座 - 発表学会名
- European Congress of Radiology 2024
- 会期
- 2024年2月27日~2024年3月3日
- 演題名
- Uric acid analysis using dual-energy CT to predict vulnerable plaque in coronary CT angiography: Comparison with single-energy calcium scoring
- 発表形式
- Scientific poster
学会報告記
2024年2月28日~3月3日まで開催されたEuropean Congress of Radiology (ECR) 2024 に参加してきましたので報告させていただきます。ECRはオーストリアのウィーンで毎年開催されている放射線医学関連では欧州最大の学会になります。今年度は127か国から約2万人弱が参加しており、現地参加する人も徐々に増えてきておりました。
大会テーマを『Next Generation Radiology』とし、学会ポスターや会場のいたるところに人口知能をモチーフにしたプロジェクションマッピングが施されており、AIを意識した大会となっておりました。私は主にCT関連、循環器関連の発表を聴講してきましたが、国内でも議論になっているISCHEMIA試験やREVIBED試験を取り上げ、患者マネージメントについて議論されていました。私は普段、放射線技師として従事しているので、患者さんをマネージメントする立場にはありませんが、先生方がどのような目線を持っているのか、現在どのようなことが注目されているのか、常にアンテナを張るようにしています。時代に沿った検査を行うように意識しておりますが、国内だけでなく、世界でも同じような議論が交わされているのだなと実感することができました。
私の発表内容はdual energy CTを使った冠動脈石灰化の成分解析を行い、尿酸反応を認めた患者の基礎疾患、冠動脈CTで得られる情報(狭窄病変、プラーク病変)の関係をまとめたものになります。CTにおけるNext Generation としては、photon counting CTが注目されており、現在よりも高分解能な画像や、物質弁別能力の向上に期待されています。私の研究にも繋がる部分があるので、期待している装置ですが、現状ではまだ改善するべき点もあり、ブレイクスルーと呼べるほどではなかったように思います。まだまだ出てきたばかりですので、今後に期待したいと思います。
最後に、学会参加にあたり、助成をいただきました日本心血管画像動態学会の関係者の皆様へこの場を借りて御礼申し上げます。有意義な学会参加となり、今後のモチベーションアップにも繋がりました。誠にありがとうございます。