YIA受賞者・報告記
2017年度 (第27回日本心血管画像動態学会) 受賞者
- 氏名
- 太田 慎吾
- 所属
- 和歌山県立医科大学 循環器内科
- 発表学会名
- EuroCMR 2017
- 会期
- 2017年5月25日〜27日
- 演題名
- Association between hyperglycemia at admission and microvascular obstruction in patients with ST-segment elevation myocardial infarction
- 発表形式
- Moderated ePoster
学会参加報告記
2017年5月25日〜27日の3日間、チェコ共和国の首都プラハで行われたEuroCMR2017に参加させて頂きました。本学会は心臓MRI検査に関するヨーロッパで最大規模の学会であり、撮像技術から臨床研究まで最先端の発表がなされていました。主にヨーロッパからの演題が多く、日本を含むアジアからの演題は極少数でした。演題の内容としてはT1 mappingやExtracellular volume(ECV)を用いた心筋性状評価に関するものや4D flowを用いた血流評価に関するものが数多く見られました。T1 mapping、ECVや4D flowは日本ではまだまだ実臨床で応用されておらず、日本の心臓MRI検査が一歩出遅れていることに実感させられました。
私はST上昇型急性心筋梗塞における来院時血糖値と冠微小循環障害との関連について発表させていただきました。発表形式がmoderated ePosterであり、多数の聴衆を目の前に英語で発表するという大変貴重な経験をさせて頂きました。発表自体は用意した原稿を話すため何とか形にはなりましたが、質疑応答では全く会話が成立せず、英語を勉強することの重要性を痛感致しました。
実は私自身、無類の飛行機嫌いであり、これまで幾つかの海外学会で演題は採択されていたのですが、同僚に発表を依頼するという情けない状態でした。しかし今回ばかりは勇気を振り絞り睡眠薬を持参し飛行機へ乗り込み何とかプラハまで到達することができました。5月のプラハの街並みは本当に美しく、家族4人でプラハ城を観光したり楽しい経験もさせて頂きました。ビールが安くて美味しくチェコ料理も堪能してきました。今回、初めて海外学会に参加し、日本では見られない最先端の技術、研究に触れることができた事、そして何より家族とともに異文化に触れあう事ができた事が、非常に貴重な経験となりました。最後になりましたが、本学会に参加するにあたり助成をして頂きました日本心血管画像動態学会にこの場をお借りして感謝いたします。